館長挨拶

nagata “地域に生き 世界に伸びる”という大阪大学のモットーのもと、総合学術博物館は、市街地に残る貴重な里山・待兼山の遊歩道が結ぶ二つの登録有形文化財の大阪大学会館(旧イ号館、昭和3年竣工)と待兼山修学館(昭和6年竣工)を拠点に多彩な活動を展開しています。

 常設展では、本学の精神的源流である懐徳堂・適塾の資料や、巨大なマチカネワニの化石、真空管式コンピュータなどを展示しています。企画展・特別展では、「オオサカがとんがっていた時代―戦後大阪の前衛美術 焼け跡から万博前夜まで―」や「適塾創設175周年記念・緒方洪庵没後150年記念 緒方洪庵・適塾と近世大坂の学知」など、学術的な研究成果を反映させるとともに、“ユニバーシティ・ミュージアム”ならではの特色ある視点で、ユニークな展覧会を開催してきました。さらに多分野にわたる大阪大学の研究成果をレクチャーや交流型のサイエンス・カフェで市民に紹介するほか、貴重資料のデータベースの公開、博物館叢書の刊行も行っています。

 博物館は、地道な研究成果を、展覧会で一般にもわかる平易な形で可視化するとともに、多種多様な情報を集める場として機能し、独自のスタンスによる調査や研究が立ち上がる“実験”の場でもあります。

 当館は平成24年に設立10周年の節目を迎えましたが、博物館としましては、まだまだ成長途上にあり、これまで以上に地域交流型ミュージアムとして活発な活動を展開していきたいと考えております。地域の皆様や学内の教職員・学生など多くの方々が、大阪大学の生み出した「人・モノ・情報」との交流をゆったりとした気分で味わい楽しんでいただけるよう願っています。

 

平成27年10月  
大阪大学総合学術博物館館長 永田 靖