今日の長寿社会を考えると、生薬(自然界の植物、動物から調製された薬物)は自然が人類に与えてくれた最大の贈り物と言えるかも知れません。
ここでは、その代表選手ともいえる5種の生薬をあげ紹介します。
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[ケシ]
癌の末期の鎮痛を目的に使用されるモルヒネを含んでいます。この植物の果実の乳液を乾固させた生薬が、戦争の原因ともなったアヘン(阿片)です。
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[ニンジン]
滋養強壮薬として用いられ、わが国で最も広く知られている生薬の一つで、ジンセノサイドという成分が有効成分です。江戸時代に各藩に種子が分与
され栽培が奨励されたことから、オタネニンジンと呼ばれます。
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[マオウ]
解熱、鎮咳(咳を鎮める)、去痰(痰を排出する)効果を有します。有効成分のエフェドリンは抗ぜん息薬として重要であり、薬局で販売されている多くの風邪薬にはエフェドリンが配合されています。
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[ベラドンナ]
欧州の植物ベラドンナの根で、アトロピンが有効成分です。粘膜からの分泌を抑制する作用が強いことから、鼻水を止めるのに有効で、多くの鼻炎用カプセルに配合されています。
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[センソ]
シナヒキガエルの耳下腺からの分泌物(ガマの油)をでんぷんと練り固めて乾燥した動物性生薬で、心臓の収縮力を増大させる強心性ステロイドを含んでいます。
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