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光触媒:身のまわりにある身近な光触媒に『葉緑素』があげられます。
葉緑素は、太陽光を利用して二酸化炭素と水を反応させて、デンプンと酸素をつくります(光合成)。光を利用して空気をきれいにしたり、ニオイの分子を分解したり、雑菌を殺菌したりする物質が、今話題の二酸化チタン(TiO2)の光触媒です。
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環境の家 |
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プラスチック表面に形成されたTiO2光触媒皮膜はいろいろな機能を有します。それを利用した環境の家の模式図を示します。光触媒TiO2皮膜のはたらきで、動物などからの悪臭(NH3など)、シックハウス症候群のホルムアルデヒド、煙草などの臭いのもとであるアセトアルデヒドを分解することにより、無害化します。さらに、抗菌、カビの発生防止、水道水のにおいの除去などの機能によって、抗菌トイレや風呂の水の浄化再生などに適用できます。 |
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酸化チタン(TiO2)のもつ光触媒反応の原理とその働き |
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酸化チタンは、主に顔料としてよく使われ、歯磨き粉や化粧品、さらには食品添加物としても認められている安全無毒な物質です。
酸化チタンに太陽光が当たると、酸化チタンの中の電子がエネルギーをもらって外に飛び出すことで、電子と正孔が生成し、水や酸素などとの反応によりOHラジカルやスーパーオキサイドアニオン(O2-)などの活性酸素(人体の害のでない量)を生じます。この光触媒作用により、有機物を完全に分解して無害な物質に変えることができます。
グラフは、溶射により作製したTiO2の膜を用いたアンモニアガスの分解実験の様子を示しています。TiO2の膜に光を当てることにより、アンモニアが分解され、脱臭効果が発揮されていることがわかります。 |
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