総合学術博物館基本構想の概要

 総合学術博物館の建築用地を旧医療短期大学部本館南側とすることが承認されたのは、2002年6月27日に開催されたキャンパス計画委員会で、その後他の大学博物館や一般の博物館美術館の建物や構想を調査し、準備を進めました。そして昨年7月14日開催の運営委員会において、建築基本構想を策定し博物館特有の条件や実務的事項を審議するために、同委員会のもとに「総合学術博物館建築WG」を設置すること、およびWG委員として工学研究科環境デザイン学講座の鳴海邦碩教授、文学研究科考古学講座の福永伸哉助教授、総合学術博物館の肥塚隆教授と同江口太郎教授の4名、専門委員としてスタディオS.E.A.一級建築士事務所の藤井豊史氏を委嘱することが承認されました。建築WGは数回の審議を重ね、鳴海研究室とスタディオS.E.A.一級建築士事務所の協力を得て、A3判34ページの「建築基本構想」をまとめました。ここに掲載するのは、その要約であり、図面はすべて省略しました。



大阪大学総合学術博物館は、まだ組織が発足したのみで、独自の建物をもっていません。
博物館の新築は、現在予算申請中の段階ですが、その早期実現に向けて様々な準備を行っています。現在計画中の博物館の姿の一端をご覧下さい。





収集・生成された   
標本や資料を保存再生整理   
  標本や資料を
  市民や研究者に展示公開
先端技術を用いて   
標本や資料の価値の探求   
  実物に触れ
  体験する教育を実施
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新しい博物館の立地は、待兼山の一郭にある、造成済み斜面地の利用が予定されています。学外からの来館者にとっても阪急石橋駅から徒歩数分と、大変便利なところです。

 大阪大学豊中キャンパス広域地図をご覧下さい


豊かな里山の自然を残す待兼山全域を「待兼山自然公園」として保存すると同時に、そこに市民に開放された博物館を建設することで、「社会に開かれた大学」の一翼を担いたいと考えています。

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ゆったりとくつろぎながら待兼山の美しい自然を楽しみつつ、学べる場所をつくります。



地下2階地上4階・延床面積8,000 m2余りの建物を計画中です。
建物は下に示すようなゾーンから成り立っています。見るだけではなく、触れて実際に体験してみることの出来る博物館を考えています。研究室の様子もご見学下さい。
新しい博物館で、皆様とお会いできる日を楽しみにしております。


                             ●主な面積配分      
展示エリア(常設・企画展示室+展示ロビー) 1,470 m2
収蔵エリア 1,780 m2
調査研究エリア(実験室・研究室等) 990 m2
学習支援エリア(講演室・体験ラボ・資料閲覧室等) 940 m2
その他 2,990 m2
合計 8,170 m2
待兼山の自然
 
里山の自然が残る
待兼山の景観を壊さない配慮
街並みへの眺望
森や街並みを眺めながら
ゆったりと過ごす博物館


     
概略断面図 建物の高さを低く抑え、山の姿を隠さないように計画  
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計画されている建物の、各エリア毎の機能や空間をご紹介します。



● 収蔵エリア 
大阪大学の標本資料類の一元的収集と管理を行うためのエリアです。資料や標本を保管するだけではなく、最先端の技術で修理修復を行います。また、それらをデータベース化して随時必要な資料を取リ出し、多くの研究に役立つようにすることも博物館の重要な業務です。
なおこの建物には、大阪大学独自の資料類の他に、学外の所蔵者から寄贈や寄託の申し出があれば受け入れる予定です。

 大阪大学総合学術博物館の貴重資料のページをご覧下さい
 MOUデーターベースのページをご覧下さい
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● 展示エリア 
実物展示の他にも、レプリカによる触れる展示・バーチャル技術による体験できる展示などや屋外での大型物の展示、ロビーでのコンサートやイベントなども予定しています。
マチカネワニ
 待兼山で発見されたワニの化石で
数十万年前に大陸から渡り
日本に住んでいたと考えられています
適塾・懐徳堂関連
江戸末期に創設された
大阪大学の前身である
適塾や懐徳堂関連の展示します
理化学機器・技術史
 現代のコンピューターの前身
「真空管式電子計算機」などの展示です
理学・薬学・医学関係
 貴重な薬物の標本などです
考古学関連
待兼山からの出土品を含め
古地図や文献などの展示です
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● 調査研究エリア 
大学の社会的使命の一つである「卓越した研究拠点」として、博物館に集められた資料・標本類を最新の機器や技術を用いて分析研究を行います。
各種の先端機器を用いて実際に研究を行っている研究者達の姿も、見ていただく予定です。
X線構造解析装置 高圧磁気天秤
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● 学習支援エリア 
「実際に体験してみる」ことの面白さを味わっていただくためのエリアです。講演や実演を行うための「講演室」、実験などを実際に自分でやってみるための「体験ラボ」、データや図書を自身で検索するための「デジタルアーカイブ室」などを予定しています。
講演室のイメージ 体験ラボのイメージ
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大阪大学総合学術博物館の建築のイメージをご紹介します。絵をクリックして下さい。画面が広がります。
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