第16回企画展 

オオサカがとんがっていた時代                      ―戦後大阪の前衛美術 焼け跡から万博前夜まで―

会期:2013年4月27日(土)~7月6日(土)

会場:大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館

 

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 本展は、大阪が戦後の混乱から復興し、ヴァイタリティに富んでいた時代、すなわち1950年代から60年代、主に美術ではどのような実験的活動が試みられていたか、その実像の一端を明らかにしようとするものです。

関西では戦後、従来の形式に収まらない表現や視点を実現しようとした様々なグループが生まれました。中でも画家・吉原治良(1905~1972

年)をリーダーとして結成された具体美術協会(具体、1954~1972年)は、吉原の指導のもと、メンバーが次々と前例のない作品を発表し、欧米の作家や批評家、収集家との積極的な交流を深めます。1962年9月には、大阪市北区宗是町33(現在の大阪市北区中之島3丁目)にあった吉原所有の土蔵を改装し、具体の作品を常設展示できる施設「グタイピナコテカ」を開設するに至りました。

 本展では、パンリアル美術協会、デモクラート美術家協会、生活美術連盟など戦後の美術グループを概観しながら、大阪大学発祥の地・中之島にかつて存在した「グタイピナコテカ」での具体の活動に焦点を当てます。その他、デザイン、音楽、建築といった他の分野の動きも紹介し、1950~60年代に大阪で繰り広げられた先進的な動向を改めて振り返ります。それは、大きく変貌する現代大阪の文化芸術の将来像を考えるうえでも有意義といえるでしょう。

 

主催:大阪大学総合学術博物館

共催:豊中市、大阪大学大学院文学研究科、大阪大学大学院工学研究科

協力:大阪大学21世紀懐徳堂

関連企画

<ミュージアムレクチャー> 
5月4日(土・祝) 作り手の論理 聴き手の楽しみ―昭和30年代の大阪における芸術音楽について
5月18日(土) デザインと前衛芸術、その大阪での融合
5月25日(土) 移りゆく街に埋もれるアヴァンギャルドな表現力

各日14時~15時30分、聴講無料、事前申込み不要、定員60名、当日先着順

修学館3階セミナー室にて

<具体関連企画> 
6月1日(土) 【トークA】実験としての美術館 グタイピナコテカ
6月8日(土) 【ワークショップA】部分と全体
6月22日(土) 【トークB】グッゲンハイム美術館でのGutai

各日14時よりから、聴講・参加無料、トークは申込不要、ワークショップは要事前申込

修学館3階セミナー室にて

 

<豊中市との共催企画> 
5月11日(土) 【ワークショップB-1】<豊中>再発見
6月15日(土) 【ワークショップB-2】つくって あそんで かんじる ダンボールトンネル迷路

各日14時~16時00分、参加無料、要事前申込

修学館3階セミナー室にて

 

本展覧会の一部は、平成24年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金 基盤研究(C)課題番号24520109)の助成を受けた研究成果です。

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