サイエンスカフェ@待兼山 (2016年度)
大阪大学総合学術博物館で、サイエンスカフェを楽しみませんか。コーヒーを片手にゆったりとした雰囲気で、「科学する」とはどういうことか、研究者とともに考えていきます。わかりやすい言葉で“科学”を語ることで、専門家と一般の方の間のコミュニケーション不全を少しでも改善したいと思っています。自然豊かな待兼山でアカデミックなひとときをお過ごしください。皆様のご参加をお待ちしています。お気軽にご参加ください。
開催場所 | 大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館3階セミナー室 |
開催時間 | 14:00~15:30まで(17:00閉館) |
定員 | 各回とも30名 |
参加費
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無料
お詫び:今年度のサイエンスカフェでは、ドリンクをご購入していただく必要はありません。10月24日14:13〜14:50の間、間違った表示がなされていましたこと、お詫びいたします。 |
申込方法
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Webフォーム(申込受付期間確認ページ内のリンクをクリック)、もしくは往復はがき(各カフェのタイトルごとにお申し込みをお願いいたします。タイトル、住所、氏名、年齢、電話番号を明記してください。ご家族でお申込の場合、同伴者の氏名、年齢をご記入ください)をつぎの宛先にご送付ください。 〒560-0043 豊中市待兼山町1-13 大阪大学総合学術博物館 |
申込期間 |
各カフェのタイトルごとにご確認願います(〆切日必着) 応募多数の場合、原則として抽選で決定します。 |
共催 |
豊中市立中央公民館 |
協力 |
第11 回女子中高生のための関西科学塾、大阪大学21世紀懐徳堂 |
コーディネーター:北澤 正清(理学研究科)
実施日:2017年1月7日(土)
対象:高校生以上
内容:
我々の宇宙は、138億年前にビッグバンにより誕生しました。誕生直後の宇宙は超高温で、そこでは現在の宇宙を構成する素粒子たちが溶解した世界が広がっていました。現在、世界各地で、加速器と呼ばれる実験装置を用いてこのような超高温状態を作り出す実験が行われています。これらの実験では、粒子をほぼ光速まで加速して衝突させることにより、2兆度を超える超高温状態が生成されます。
この講座では、これら宇宙の始まりに迫る実験について、素粒子やビッグバンといった現代物理の基礎概念と共に解説することを試みます。
コーディネーター:下 剛典(薬学研究科)
実施日:2017年1月21日(土)
対象:中学生以上
内容:
次世代の医薬品として期待される核酸医薬品について紹介します。難病の中には、遺伝情報のエラーが原因で発症するものが数多くあります。遺伝情報はゲノムDNAからRNAという物質へと受け渡されますが、このRNAという物質に直接作用する事ができる新しいタイプのお薬が核酸医薬品です。核酸医薬品の登場で、これまで治療法が無かった難病も治療できる可能性が出てきました。当日は、核酸医薬品の研究の歴史と現在の状況、これからについてみなさんと考えます。
No. 137:江戸時代の上方絵画~曾我蕭白(そが しょうはく)を中心に~
コーディネーター:波瀬山祥子(文学研究科)
実施日:2017年1月28日(土)
対象:中学生以上
内容:
曾我蕭白(1730~81)は、江戸時代中期に上方(近畿圏)を中心に活躍した画家です。蕭白が画家になった詳しい経緯は分かっていませんが、作品を見れば20代後半にして相当な画技を身につけていたことが分かります。
応挙、蕪村、若冲、大雅など、そうそうたる画家が上方でしのぎを削っていたこの時代、蕭白の絵はどのような環境で制作され、どのような人々に求められたのでしょうか。
本講座では、同時代の画家との比較を通じて、蕭白画の魅力と謎に迫りたいと思います。
No. 138:開発途上国の法づくりの支援~東ティモールの立法支援の経験から
コーディネーター:仁木恒夫(法学研究科)
実施日:2017年2月18日(土)
対象:高校生以上
内容:
開発途上国に対する政府開発援助というと、道路、鉄道、港湾、発電所などの建設が目につきます。それは現地の人々にとって非常に重要な経済基盤の整備です。しかし開発援助は、それ以外にも現地の人材育成や技術向上をはかる支援があります。今回のサイエンスカフェでは、その一つである「法整備支援」という活動について、東ティモールの経験を手がかりにお話します。東ティモールは、今世紀に入ってから独立した若い国です。東ティモールの人々が、どのように、なぜ「法の支配」確立しようとしているのか、そこに日本による法整備支援はどのようにかかわっていこうとしているのか、、、話題を提供し、皆さんと対話ができればと思っております。
コーディネーター:深瀬浩一(理学研究科)
実施日:2017年2月25日(土)
対象:高校生以上
内容:
免疫系の正常な発達には、バクテリアなどの微生物の刺激が重要であることが明らかになってきました。アレルギー疾患が急速に増加していますが、衛生環境の向上による乳幼児期のバクテリアへの曝露の減少や寄生虫病の減少、家屋の密閉性の増加によるダニアレルゲンの増加、栄養環境の改善(高糖質食、高脂質食)などが原因となって、免疫バランスが崩れていると考えられております。一方、発酵食品が免疫系を活性化することや免疫バランスを保つ働きがあること、腸内細菌群の正常な発達が免疫系や神経系の発達に決定的に重要であることなども明らかになっています。この講義では、主にバクテリア由来の分子が物質レベルで免疫増強作用や免疫バランス作用を示す仕組みについて紹介します。
コーディネーター:水谷泰久(理学研究科)
実施日:2017年3月04日(土)
対象:高校生以上
内容:
タンパク質と聞いて何を連想するでしょうか?たぶん、栄養素、そしてお肉や大豆でしょうね。肉や大豆がタンパク質を豊富に含んでいるのと同様に、私たちの体のなかにも多くの種類のタンパク質があり、細胞内で起きるさまざまな現象に関わっています。ですから、タンパク質は生命現象の最前線で働いていると言ってよいでしょう。タンパク質の働きを調べてみると、その巧妙さにとても驚かされます。そして、その巧妙な働きに対して疑問が次々と湧いてきます。この講演では、タンパク質の不思議と、それに対するこれまでの研究者の挑戦をお話しします。
No. 141:世界を元素で語るー「エネルギー、薬、化学産業、生活」を総合的に解説ー
コーディネーター:安田 誠(工学研究科)
実施日:2017年3月11日(土)
対象:高校生以上
内容:
地球は何でできているのでしょうか。私たちは何でできているのでしょうか。そして、私たちは何を作り、どのように利用しているのでしょうか。この世に存在する元素は高々、百個程度です。周期表に載っている元素群のことです。これらからすべてのものができています。元素をもとに、この世界を総合的に解説し「元素観」を養ってもらいます。エネルギー問題、化学産業、身の回りの製品等を、元素観を意識しながら眺め、将来を見通すための知識と考え方をお話しします。さらに、すべての元素の中で「炭素」だけが、きわめて特徴的な性質を有し、我々に多大な恩恵を与えてくれていることを、元素観に基づいて解説します。
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