第2回大阪大学ミュージアム・リンクス講座 「大阪文化の多様性と創造性をさぐる -地域の歴史に即して-」  大坂の出版文化と芸術 @難波神社

 

 大阪大学ミュージアム・リンクスが開催する本講座は、大阪の地域ごとにテーマを設定し、その土地に根ざした文化の特質を多角的に探ることを目的としています。

 

第2回となる本年度は、近世から幕末にかけての出版文化の発展を国際的な文脈の中で再考します。江戸の版元・蔦屋重三郎を描くNHK大河ドラマ『べらぼう』(2025年)でも注目される出版文化の時代、大坂もまた京都・江戸と並び、出版の一大拠点として重要な役割を果たしました。享保8年(1723)に結成された「本屋仲間」や、心斎橋筋に並んだ版元の数々は、大坂がいかに都市文化の情報発信地であったかを示しています。  

 

出版文化の中心地であった博労町の難波神社を会場に大坂の出版物や浮世絵などの芸術作品が、どのような社会的背景のもとに制作・流通し民衆の間で受容されてきたのかを、歴史学、国文学、美術史などの観点から学際的に考察します。

 

第2回ミュージアム・リンクス講座 チラシPDFはこちら

 

日  時:2026年2月28日(土) 13時00分〜16時00分(30分前から受付開始)

会  場:難波神社 第1会議室(大阪府大阪市中央区博労町4丁目1番3号)

参  加:無料

定  員:80名(要事前申込・先着順)

申込方法:大阪大学「知の広場」のユーザー登録後、 お申し込みください

2026年1月9日(金)10時から受付開始

https://open-univ.osaka-u.ac.jp/

お預かりした個人情報は適切に管理し、本事業以外には使用いたしません。

 

主催:大阪大学ミュージアム・リンクス

(大阪大学総合学術博物館・大阪大学適塾記念センター・大阪大学アーカイブズ)


<プログラム>

◼️開催趣旨

 船越 幹央(大阪大学ミュージアム・リンクス 教授)

 

◼️基調講演(40分)

「フランスに伝わった大坂の出版物」

 クリストフ・マルケ (フランス国立極東学院 京都支部代表 教授)

 

◼️報 告(各20分)

1)「近世大坂の本屋商売と絵」

石橋 知之 (神戸大学大学院人文学研究科学術研究員)

 

=====5分休憩=====

 

2)「大坂絵本流行の仕掛人―板元と類板と画題」

古明地 樹 (香川高等専門学校 一般教育科 助教)

 

3)「多色摺画譜のはじまり―大坂で生まれた『明朝紫硯』の世界」

波瀬山 祥子 (大阪大学総合学術博物館・研究支援推進員)

 

4)「石川屋和助板「浪花百景」の特徴―諸本の比較を通じて」

曽田 めぐみ (東京藝術大学大学美術館 特任助教)

 

=====10分休憩=====

 

◼️パネルディスカッション(40分)

 


<登壇者紹介>

クリストフ・マルケ (フランス国立極東学院 京都支部代表 教授)

1965 年生まれ。フランス出身。専攻は日本近世・近代の美術史。日仏会館日本研究センター所長。フランス国立極東学院学院長を経て、同学院京都支部代表、京都大学人文科学研究所特任教授。2024 年フランス で、『Cent vues de Naniwa. Ôsaka au XIXe siècle(「浪花百景」一九世紀の大坂)』(éditions Picquier, 2024 年)を出版。そのほか大津絵、広重、北斎に関する著書、江戸時代の絵入版本の翻訳など多数。

 

 

石橋 知之 (神戸大学大学院人文学研究科 学術研究員)

1993 年生まれ。兵庫県出身。神戸大学大学院人文学研究科修了。博士(文学)。

関西学院大学・甲南大学非常勤講師などを兼務。専門は日本近世史。

論文に「幕末大坂における本屋仲間と出版統制」など。

 

 

 

古明地 樹 (香川高等専門学校 一般教育科 助教)

1991 年生まれ。埼玉県出身。総合研究大学院大学文化科学研究 科修了。博士(文学)。

日本学術振興会特別研究員 (PD)を経て現職。専門は近世文学史。

論文に「橘守国絵本の研究―柏原屋の絵本出板活動と橘守国の作画法を軸に― 」など。

 

 

波瀬山 祥子 (大阪大学総合学術博物館・研究支援推進員)

1989 年生まれ。熊本県出身。大阪大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。

嵯峨嵐山文華館学芸員を経て現職。専門は日本美術史。

論文に「大岡春卜と十八世紀上方狂歌壇との交流ー鯛屋貞柳像を中心にー」など。

 

 

曽田 めぐみ (東京藝術大学大学美術館 特任助教)

1987 年生まれ。山口県出身。大阪大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。

日本学術振興会特別研究員(PD)、東京国立博物館アソシエイトフェローを経て現職。

専門は日本美術史。共著に『原寸復刻「浪花百景」集成』(創元社、2020 年)など。

 

 

 


<難波神社(会場)へのアクセス> ※できる限り、公共交通機関をご利用ください。

 

 

■ 大阪メトロ心斎橋駅3番出口、または本町駅13番出口より徒歩5分

■ お車の方は、阪神高速1号環状信濃橋出口よりお越し下さい。

■ 駐車場(10台程度)あり(但し18:00まで)


<本件に関するお問合せ>

大阪大学総合学術博物館  

TEL:06-6850-6284 10時30分〜16時30分 

日・祝、年末年始(12月28日〜1月4日)休館 

※難波神社へのお問い合わせはお控えください

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