松本奉山・覚醒 ―新たな水墨画の境地、その先へ―
会場:大阪大学会館 3F 歴史展示室 入場無料
会期:2016年12月19日(月) 〜 2017年1月27日(金)
土曜・日曜・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)は閉室
開室時間:午前 10:30 〜 午後 5:00
主催:大阪大学総合学術博物館
【開催趣旨】
2010年度より開講している博物館学実習では、受講生がA・B各日程4班ずつに分かれて模擬展示を企画・実施しています。2013年度末よりその一端を当館Webにて掲載していますが、2014年度から、優秀な展示を歴史展示室にて一般に公開することにしました。今年度は、教員・受講生による投票の結果、織田一磨の版画作品を扱ったA-1班および女流水墨画家・松本奉山作品を扱ったBー2班が最優秀賞に選出されました。ここでは、B-2班の力作を、みなさまにご覧いただきます(A-1班の展示は、平成28年10月17日(月)~11月25日(金)に開催いたしました)。
【展示概要】
水墨画と聞いて多くの方が思い描くのは、山や川、樹木や岩など自然の景色を写した山水画ではないでしょうか。私たちの多くが持つ水墨画のイメージは、室町時代の水墨画であり、如拙、周文、雪舟といった代表的な画僧の名を一度は耳にしたことがあるでしょう。
しかし現代においても、水墨画家として名を馳せた芸術家がいます。それが女流水墨画家・松本奉山(1925-2010)です。彼女は、伝統的な中国様式の水墨画からかけ離れた画風と色彩を用い、自然の風景から建築物まで様々なものを対象として描き出してきました。異色の女流画家として名を馳せた彼女は、どのように生き、いかにして水墨画家としての姿勢を確立してきたのでしょうか。彼女の転機はアメリカへ渡ったことでした。
アメリカで開眼した境地 ― 目で見たものを純粋に描き出す創作姿勢 ― と、そこから生まれた奉山の作品は日本だけでなく諸外国でも高い評価を受けました。本展覧会では、2012年に大阪大学総合学術博物館に寄贈された、奉山の渡米(1963年)以降の作品の中から、奉山らしさの感じられる作品を厳選し展示いたします。
【展示構成】
第1章 奉山、覚醒
第2章 奉山が描く日本
コラム 奉山が魅せられたニューヨーク
【主な展示品】
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松本奉山《エンパイアステートビルディング》
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松本奉山《寒緋桜》 他、全10点
【イベント】
ミュージアムレクチャー
- 2017年1月14日(土)「ミュージアムレクチャー ~引き継がれる奉山の意志~ 」
14時~15時50分、待兼山修学館3Fセミナー室(展示会場と異なります)にて
定員20名、当日先着順(聴講無料、15分前より開室)
参加無料
講師:飯嶋伸山(松本奉山水墨画会)、博物館学実習優秀班メンバー
松本奉山水墨画会の方々をお招きして、ミュージアムレクチャーを開催いたします。ぜひご参加ください。
【連絡先】
展覧会について
〒560-0043 大阪府豊中市待兼山町1-13 大阪大学総合学術博物館
TEL 06-6850-5982, FAX 06-6850-6720
ご意見・ご要望よりお問い合わせください。
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