設立記念展

いま阪大で何が?                           ―人間・地球・物質―

会 期:2002年10月12日(土)~2002年10月20日(日)

会 場:大阪歴史博物館・NHK大阪放送会館アトリウム

 

設立記念展ポスター

  本年4月に大阪大学総合学術博物館が設立されたことを記念して、特別展「いま阪大で何が? ――人間・地球・物質」を開催いたします。

 総合学術博物館設立記念展は、大阪大学における教育研究の現状を紹介するとともに、未来を展望しようとするものです。最初の「バーチャル適塾・懐徳堂」のコーナーでは、江戸時代の自由で先進的な両学問所を最新のデジタル技術により再現しました。続く20チームのブースでは、約4,500人の教職員と2万人余りの学生からなる大阪大学の活動のごく一部をわかりやすく紹介するよう努めました。ありのままの姿をご覧いただくために、目的を達成した研究も、まだ試行錯誤の段階にある研究も展示いたしました。各ブースの説明を聞き、展示品に触れ、簡単な実験に参加していただくと、科学することの楽しさ、学問することの面白さを体験していただけるに違いありません。出版活動のコーナーでは、ここに紹介できなかった多くの業績を展示しています。さらに隣の大阪歴史博物館では「懐徳堂資料展」、北浜3丁目の適塾では「適塾資料展」を開催していますので、ぜひお出かけください。

  

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主 催:大阪大学総合学術博物館

共 催:大阪歴史博物館・NHK大阪放送局

 

関連企画

懐徳堂・適塾と大阪の教育研究/講演会> 
日 時 2002年10月12日(土)13時30分~15時30分
会 場 大阪歴史博物館4階講堂

懐徳堂資料展     

 

会場:大阪歴史博物館2階 第1会議室

 懐徳堂は、江戸時代の1724年(享保9)に大坂に設立された学問所で、約140年にわたって、近世日本の学術史と商道徳の育成に大きな影響を与えてきました。その知的遺産は、(財)懐徳堂記念会を経て、現在、大阪大学の「懐徳堂文庫」に継承されています。この資料展では、自由で批判精神にみちた懐徳堂の魅力を紹介いたします。

 展示資料は、3種の性格に大別されます。第1は、懐徳堂の学者の肖像画、あるいは学者による書画などです。ここでは、書や画といったリアルな資料から懐徳堂のイメージを実感してください。第2は、懐徳堂の運営に関わる資料です。懐徳堂は大坂の有力町人によって運営された異色の学問所でした。現在の学則にあたる定書や定約、さらに義金(寄付金)簿、建立記録などからは、懐徳堂の経営の実態が明らかになります。第3は、懐徳堂の学者たちによる研究成果です。当時の主な学問であった経学(中国の儒教文献に関する研究)を中心に、文学、歴史、天文学、医学など、合理的な実証主義にもとづくさまざまな業績が光彩を放っています。なお展示資料はすべて大阪大学懐徳堂文庫の所蔵です。

適塾資料展

会場:史跡・重要文化財 適塾

 適塾は緒方洪庵(1810~63)によって蘭学塾として幕末の1838年(天保9)に大坂に創設され、明治時代には東京適塾も開かれました。緒方洪庵は1862年(文久2)までの25年間を大坂で暮らし、多くの人材を育成し、幕府の奥医師として江戸へ下りましたが、わずか10ヶ月で急死しました。適塾の知的遺産は緒方家および多くの門下生のご子孫から適塾記念会に寄せられ、現在は適塾の建物(史跡・重要文化財)とともに大阪大学に継承されています。この資料展は大阪大学総合学術博物館の設立記念展の一環として開催するもので、緒方洪庵の人となりや大阪大学の自由な学風の源流となった適塾の教育の姿を紹介いたします。

 展示の第1は、塾主の洪庵が医者として当時最も恐れられていた伝染病に、最新の医学知識や技術でどのように対処したのか、さらに洪庵の医学教育の理念はどのようであったのかを明らかにします。

 第2は、洪庵が愛用していた薬箱の中の薬を現在のくすりで再現することに挑戦した大阪大学のオリジナルの研究を紹介するとともに、洪庵の医者としての情熱に思いをはせることにします。

 

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