阪大生がつくった展覧会2018ベスト

 水と大阪 ― 織田一磨が描いた大正 ―

会場:大阪大学会館 3F 歴史展示室 入場無料

 

 

会場:大阪大学会館 3F 歴史展示室

会期:2018年11月1日(木) 〜 2018年11月22日(木)

土曜・日曜・祝日は閉室。ただし大学祭期間中の11 月3日(土)・4日(日)は開室。

開室時間:午前 10:30 〜 午後 5:00

【大学祭期間中(11 月2 日(金)・3 日(土・祝)・4 日(日))は午前 9:30 に開室します。】

主催:大阪大学総合学術博物館

【開催趣旨】

2010年度より開講している博物館学実習では、受講生がA・B各日程4班ずつに分かれて模擬展示を企画・実施しています。2014年度から、優秀な展示を歴史展示室にて一般に公開することにしました。今年度は、教員・受講生による投票によりA班・B班から最優秀班をそれぞれ選出し、両班で新たに企画したものを合同展示として発表いたします。

【展示概要】

織田一磨(おだかずま、1882~1956)は、明治期から昭和にかけて活躍した版画家です。明治15年に東京で生まれ、12 歳の時に家族と大阪に移ります。思春期を大阪で過ごした後、広島石版印刷所や大阪市役所図案調製所に勤め、東京と大阪を行き来しました。明治40年(1907)版画雑誌『方寸』に参加したほか、明治42年(1909)、若い文学者や画家が集まった「パンの会」に加わり、画風にも大きな影響を受けました。

葛飾北斎などに関心を抱き研究書を著した一方、画家が原画を描き、版木の彫刻や摺りの作業は職人と分担する浮世絵の方法ではなく、画家自身が原画から版を彫刻して摺る作業まで手掛ける「創作版画」に打ち込み、洋画を基礎に木版画や石版画の技術を学んだ作品は、優れた風景画としての一面も有しています。

織田の人生に深く関わった東京と大阪という二つの都市の姿を、大正 5年(1916 )の『東京風景』と大正 6 年(1917)の『大阪風景』という各20点の石版連作にまとめ、発表しましたが、とりわけ河川の多い大阪の景観は、耽美主義とも言われた当時の織田の画風と合致し、『大阪風景』では、思春期を過ごした水都の水辺を中心に、近代化で移り変わる景色が描かれます。

本展では、『大阪風景』20 点のうち 6 作品を「水と大阪」をテーマに紹介し、併せて2017年度に大阪大学総合学術博物館に収蔵された『大阪の川岸』を特別展示します。

運河や海、雨や雪など、様々な形で水と融合した大正期の大阪風景は、多くの水路が埋め立てられた現代とは異なる魅力で溢れています。織田の描く“水と大阪”をご堪能下さい。

【主な展示品】

  • 織田一磨『大阪風景』より《中之島、四ツ橋雨景、道頓堀川など(複製)》
  • 織田一磨『大阪の川岸』第一章(実物)

 

【連絡先】

展覧会について

〒560-0043 大阪府豊中市待兼山町1-13 大阪大学総合学術博物館

TEL 06-6850-5982, FAX 06-6850-6720

ご意見・ご要望よりお問い合わせください。

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