大阪大学総合学術博物館叢書6

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 東洋のマンチェスターから大大阪へ
  経済でたどる近代大阪のあゆみ

『大阪大学総合学術博物館叢書6 東洋のマンチェスターから大大阪へ 経済でたどる近代大阪のあゆみ』阿部武司・沢井 実 著大阪大学出版会より刊行されました。ISBN978-4-87259-216-0、定価は2205円(税込み)です。

【内容】
 幕末、維新期の政治・経済・社会の混乱により大きな打撃を受けた大坂経済であったが、明治中期以降、五代友厚などの活躍により、綿紡績・鉄道などを中心に、それを支える商社や銀行などの活動が一体となって「東洋のマンチェスター」と呼ばれるようにまで成長し、日本の工業化の先頭に立つようになった。
 その勢いは、第一次世界大戦後ますます増し、繊維産業だけではなく重化学工業や雑貨産業も発展し、大正末・昭和初期には全国一の工業都市として「大大阪」を自負するに至った。
 しかし戦時期になると、軽工業、中小企業の多かった大阪経済の比重はふたたび低下しはじめ、1939年にはその地位を東京に譲り、この辺りから大阪の「地盤沈下」が議論されるようになる。
 本書では、大阪大学総合学術博物館・経済学研究科資料室が所蔵する貴重な資料(当時の銀行や化粧品など企業広告など)をカラーページにて紹介しながら、その大阪の発展と衰退の歴史を紹介してゆく。

【主要目次】

  1. 近世の大阪経済とその危機
    1. 大坂経済の繁栄
    2. 大坂経済の衰退
    3. 大坂経済の復興と五台友厚
  2. 住友と鴻池
    1. 住友
    2. 鴻池
  3. 大坂の工業化
    1. 「東洋のマンチェスター」
    2. 重化学工業化
    3. その他の諸産業
    4. 産業発展のための基盤整備
    5. 企業家のフィランソロピー
  4. 「大大阪」の時代
    1. 都市化の進展
    2. 関市政の展開

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